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NECソフトからのアプローチ

NECソフトからのアプローチ

PRTRの動向とPRTR対応サービス

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 PRTR(特定化学物質排出管理促進法)がいよいよ2001年4月から実施され、企業は2002年6月から届出義務が生じます。いうまでもなくPRTR(PollutantReleaseTransferRegister)とは、「環境汚染物質排出・移動登録」のことです。つまり、「様々な排出源から排出または移動される潜在的に有害な環境汚染物質の登録」制度をいいます。SOLUTION EYEでは今回、環境ソリューションを取り上げ、PRTRの動向、NECソフトの対応サービスについて紹介します。

PRTRの動向は今

PRTRの導入背景

日本電気環境エンジニアリング株式会社環境コンサルタント部 主任 寺沢弘子様
日本電気環境エンジニアリング株式会社
環境コンサルタント部
主任  寺沢弘子  様

 化学物質の環境中への「排出」には、どのようなものがあるでしょうか。まず工場や事業所から出る排ガスや排水があります。次に自動車の排気ガス、農薬散布が挙げられます。また、家庭から出る防虫剤や殺虫剤からも各種の化学物質が排出されています。
 化学物質の「移動」とは、企業が業者に委託して産業廃棄物を中間処理したり埋め立てたりして処分する場合をいいます。この他にも広い意味では、リサイクルで委託する場合、化学物質が入った形で製品として移動する場合も該当し、これらは法律では移動とは呼んでいませんが、事業者は管理する必要があります。
 PRTR導入への取り組みは、92年の地球環境サミットのアジェンダ21「持続可能な開発のための人類の行動計画」から始まりました。それに対する最も早い対応をしたのが日本化学工業協会で、レスポンシブル・ケアという事業者による活動を実施しています。
 日本がPRTRを導入する背景となったのが96年のOECD理事会の勧告です。97年からは、環境庁がパイロット事業を始め、経団連でも取り組みを開始しました。98年には、化学品審議会の中間報告が出されました。そして99年7月にPRTRが成立・公布され、2000年3月に施行令が公布され、同時に化学物質管理指針が告示されました。
 PRTRは、米国、カナダ、オランダで法律として実施されています。日本が参考にしたのが米国のTRI(有害化学物質放出目録)です。TRIは原則公表となっており、事業者が工場別にデータを公表しており、誰でも見られるようになっています。

PRTRの概要

 PRTRでは、事業者が行政に対して自分の所で排出・移動している化学物質を報告し、行政は同時に報告に上がらない自動車の排ガスや農薬などを推計します。これらを整理集計し、排出・移動の目録(データベース)を作成します。目録は、誰でも参照できます。
 PRTRの対象事業者は、対象化学物質を製造、使用する事業者と環境への排出が見込まれる事業者です。従業員数が21人以上ですから、多くの企業が対象となります。対象業種も、多くの業種が含まれます。また、年間取扱量は1トン以上、含有率は1%以上です。特定第1種指定化学物質(発ガン性の高いもの)の場合は、それぞれ0.5トン以上、0.1%以上です。違反の場合の罰則は20万円以下の過料ですが、公表されますので過料以上の大きな影響があります。
 対象化学物質は、政令で定められており、354ある第1種指定化学物質と81ある第2種指定化学物質です。第1種は、人の健康や生態系に有害な恐れがあるもので、環境中に広く存在します。第2種は、そうした恐れがあるものの、環境中に存在することが見込まれる物質です。第1種はPRTRが必要であるとともに、MSDS(マテリアル・セーフティ・データ・シート)を添付しなければなりません。第2種は、MSDS交付の対象だけとなります。
 対象事業者は、まず都道府県を経由して排出・移動量を届け出を行います。国はデータをファイル化し、都道府県に送付し、都道府県は地域ニーズに応じて公表します。国もまた請求があればデータを開示します。
 PRTRは、化学物質の排出を制限したり、禁止するものではありません。つまり、PRTR対象物質は、有害性が明確になっているわけではなく、潜在的な有害の可能性への対処を考えているからです。
 それがPRTRのポイントであり、もう1つは情報が公開され、行政や事業者、市民・NGOが利用できることです。行政や事業者は環境リスク対策に利用でき、市民やNGOは環境政策を監視できます。PRTRの目的とは、化学物質を取り扱う事業者の「自主的な管理の改善の促進」をうながし、環境保全を推進することです。

PRTR実施の手順
PRTR実施の手順

パイロット事業の概要

 98年度からPRTRのパイロット事業が行われており、対象地域は神奈川県川崎市と湘南地域、愛知県西三河、福岡県北九州市でした。99年度は13地域、2000年には30地域に拡大されています。排出物質で多いのは、トルエン、キシレンでした。算定手順は、取扱品調査、含有率調査、対象物質取扱量調査、対象化学物質の確定と取扱工程の特定、非意図的生成物質発生施設の特定(主に焼却炉から出るダイオキシン)となります。
 排出量・移動量は、化学物質を工場やサイトに投入した工程ごとに算定し、個々の工程で排出量・移動量が把握できる場合はそれぞれを合計し、工場全体の量を把握して届け出ます。実際には各工程ごとに量を把握できるのはめずらしく、最も把握しにくいのは大気への排出量です。この場合は、それ以外の排出量を把握し、取扱量からそれを差し引いて決定します。
 環境排出は、大気への排出、水域への排出、土壌への排出、廃棄物処理業者に委任する場合における廃棄物の移動がポイントとなります。
 化学物質の排出・移動量の算定には、物質収支法、実測値法、工学的計算法、排出係数法(工業会等のデータ利用)があります。実際には、どれか1つの方法を使うわけではなく、適宜組み合わせて自社にとって最も正しい形で算出できる方法を採用します。行政は、1つの方法を推奨しているわけではありません。最も多いのが実測値法と物質収支法を組み合わせる方法です。
 PRTRによって、排出量・移動量を把握して行政に届け出を行うのは、事業者として最低限の義務となります。実際には、排出量・移動量を把握したうえで、その後は排出量・移動量を削減するなど、環境負荷の低減のための努力をすることが最終目標になります。事業者として実態を把握し、把握するからには正確な形で自社の環境負荷の状況を知ることが重要になります。

NECソフトのPRTR対応サービス

3つの環境ASPサービス

NECソフト(株)ビジネスソリューション事業部環境・安全ソリューション部部長  梅村邦雄
NECソフト株式会社
ビジネスソリューション事業部
環境・安全ソリューション部部長
梅村邦雄

 21世紀における循環型社会に向けての企業経営では、環境経営を実践し環境マネジメントシステム(EMS)を構築することが欠かせません。しかも、IT活用による早期実現が望まれます。NECソフトは、化学物質収支管理(netPRTR)、化学物質等安全データ管理(netMSDS)、環境法令検索(net環境法令)の3つについて、環境ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)により早期環境経営を実現できるサービスを行っています。
 netPRTRは、PRTRに対応した化学物質の排出量計算を行います。NECグループでは、化学物質収支管理ソフトを開発するのに1年かかりました。しかし、netPRTRをインターネットで使用すると、2週間から1ヵ月でシステムを導入できます。
 特定化学物質の排出管理を行うためには、企業の中でどのような化学物質を扱って、何に注意しなければならないか、MSDS(マテリアル・セーフティ・データシート)を含めた環境物質等の安全データ管理が必要です。netMSDSは、単に化学物質をデータベース化するだけでなく、安全管理に対して多彩な検索で対応を支援します。
 環境に関する新しい法律が制定されると、常に最新の情報をウォッチして遵法を維持していくことが求められます。net環境法令は環境関連の法令を検索するアプリケーションサービスです。

安全性、信頼性の高いシステム

 NECソフトは、環境ASPサービスをご利用いただくため安全性と信頼性の高いシステムを提供します。まず安全面では、データ通信は生のデータをインターネットに乗せるのではなく、暗号化(SSL)を行います。また、ASPデータセンターはファイヤーウォール等により外部からの不正アクセスを防止しています。
 ユーザーごとにログイン認証をとり、データを更新する権限がある人が更新しているのか、あるいは参照する権限のある人が参照しているのか、セキュリティを管理しながらシステムを運用しています。データセンターは、通産省のコンピュータセンターの運用基準に則った厳重なセキュリティ管理にもとづいて、入退出管理やデータ運用を行います。
 信頼性では、ディスク装置に対する障害時のデータを保護や、アプリケーションサーバを二重化し、1つが止まっても自動的に別のサーバが業務を引き継いで処理を継続し、サービスを中断しないで運用できます。

環境ASPサービスの展開

 NECソフトの環境ASPサービスは、高品質と運用の容易性を特徴としています。すでにパッケージとして実績のあるアプリケーションソフトウェアをASP化しています。サーバ監視、データ管理、法律改正にともなうソフトの変更など運用はすべてデータセンターで行いますので、お客さまはシステムの運用管理を行うことなくご利用いただけます。
 netPRTRは、現場の実態に即した収支管理業務を支援し、都道府県知事への報告業務を支援します。化学物質の量を報告単位(kg)に変換し、工場ごとに集計と全社集計ができます。
 netMSDSは、単に化学物質をデータベース化するだけでなく、火災等の緊急時に多彩な検索で対応を支援するとともに、化学物質の保管状況を一元的に把握します。また、化学物質等安全データシート(MSDS)の作成や参照を支援します。
 net環境法令は、法・令・則・告示・通知通達など190以上の環境関連法令を網羅しています。最新の法令を提供するとともに、また、環境法令を一覧表示と、強力な検索機能を提供します。

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