NECソフトからのアプローチ
NECソフトからのアプローチ
OSSを利用したソリューションでローコストでフレキシブルなシステム構築を支援
ミッションクリティカルな分野にも使えるようになったオープンソースソフトウェア(OSS)。NECソフトは、NEC Linux推進センターが業界に先駆けて提供した、「拡張サポートサービス」を活用し、安心して利用できるOSSソリューションによってビジネスの成功を支援する。
ミッションクリティカルな分野に拡大するOSS

NECソフト株式会社
ITシステム事業部
オープンシステムグループ
プロジェクトマネージャー
丹羽幹治
Linuxを始めとするOSSは、Webやメールといった部分的なシステムから、エンタープライズレベルのミッションクリティカルな分野までカバーするようになりました。例えば、台湾のある鉄道会社では、NECソフトのOSSノウハウを活用することで、1日15万席を処理できる座席予約システムを構築・運用しています(図参照)。
こうした背景には、対談にもあったように、欧州および日本を含めたアジア地域における、政府レベルでの強力なOSS推進とベンダー側でのビジネス分野の取り組みがあります。そして、従来の「OSS=Linux」という狭い範囲から、それ以外のOSS(APサーバーやRDBMSなど)を充実させることで、システムの適用領域を広げてきました。さらに、OSSならではの「蓄積したノウハウを共有」することで、システムの可用性を向上させるなど、その熟成度を急速に向上させてきた点があります。
今やOSSシステムはコスト面の優位性だけでなく、安定性や信頼性、適用範囲、利便性の面でも商用システムと互角となりつつあり、自由度が高くかつ安心して使えるシステムに成長してきています。OSSは、商用システムと組み合わせて利用することもできます。NECソフトではNECグループと共に、経営環境の変化に柔軟に対応できるビジネスを実現するために、OSSソリューションの充実に注力しています。
OSSの適用領域を拡大し安心してお使いいただくサポートにも注力
OSSを活用したシステム構築という点においては、単に機能を組み上げるだけでは他社との差別化が難しいのも事実です。しかしながら、実際はどこのSIベンダーに依頼しても同じかというと、そうではありません。OSSの適用領域を広げる技術力、そしてシステムとしての完成度やサポート力に、はっきりとした差が現れます。要はどんな業務でもOSSを安心してお使いただけるかどうか、この点にこそSIベンダーの存在価値があります。
NECソフトでは1999年以来Linuxシステムの実績を積み重ねてきましたが、Linux以外のOSSミドルウェアを使ったエンタープライズレベルのSIにも注力しています。例えば、アプリケーションサーバーEnhydraを使った台湾の鉄道会社の座席予約システム(図参照)やメール配送ソフトウェア Postfixを使ったシステム構築などの実績があります。
システムの完成度に関しても、例えばWebアプリケーションシステムの場合、NEC Linux 推進センターと連携したOSSミドルウェアサポートサービスなどによって、商用システムと変わらない典型的な3層モデルのシステムを提供します。また、OSSミドルウェアのライフサイクル全般にわたって、基幹業務での利用拡大にも対応できるサービスを提供しています。
さらに、業界に先駆けてNEC Linux 推進センターではLinuxOSおよびOSSのトラブルまで対応する拡張サポートを提供するなど、サポートサービスに注力。例えば、カーネル障害のダンプ解析によって問題の原因究明と迅速なリカバリを行うことで、ミッションクリティカルなシステムでも安心して運用できる体制を整えました。
これらのサービスと連携してNECソフトでは、システムのライフサイクル全般にわたって、お客さまに安心してお使いいただけるOSSシステムを提供します。ただ、LinuxなどのOSSは無保証であり、利用者責任で公開されているものがほとんどです。そのため、OSS使用の最終責任はお客さまにある点をご理解いただく必要があります。商用製品のように、ライセンス購入費、保守費が発生しない代わりに、リスク負担はあるということになります。
実際には、Linux/OSSはバグフィックスに関して、コミュニティを中心とした世界中の技術者がウォッチしており、現在では実績のあるOSSを選定すれば、それほど心配することはありません。例えば、Linuxカーネルに不具合が発見された場合、致命的なものであれば、コミュニティから早々にパッチが配布されます。商用OSではベンダーサポートのため、パッチが配布されるまでベンダー固有の事情が加わり、不具合の確認と公開時期が不透明になりがちです。
お客さまのシステム価値を第一に考えたシステムを構築
OSSの大きな優位点として、OSSミドルウェアのライセンス費が発生しないため、コストを最低限に抑えた初期導入が可能な点があります。導入障壁は低くなり、また、同時にスキル獲得のための利用障壁も低くなります。特に、サイジング未定の際にライセンス費を検討する手間が不要であり、リサイズが発生しても追加ライセンスが不要な点は、システムに柔軟性を持たせる上で、大きなメリットとなります。これによって、情報システム部門と購買部門の予算管理に開きがでることも少なくなります。
また、OSSは移植性が高くハードを選びません。商用OSと違いソースが公開されているので、問題が発生した場合でも解決策までいたらなくとも、回避策、解消策を利用者が解析することが可能です。さらに、商用製品販売者がステークホルダーにならないため、押しつけ販売にならない点もメリットです。その結果、お客さまの選択の幅が広がり、納得感も高くなります。
NECソフトでは、これらのOSSの優位点を十分生かせるよう、システムを構築する際に、お客さまのシステム価値を第一に検討することが重要と考えています。そのため商用の汎用パッケージを組み合わせたり、カスタマイズしたり、お客さまの環境にあった最適のシステムを提案・構築します。
商用パッケージを使用する場合、お客さまの目的によっては、汎用パッケージのごく一部の機能しか望まれていない場合もあり、お客さまのシステム要件を満たすのに必ずしもコストリーズナブルとは言えないこともあります。このような場合、Linux上でOSSのツール群を使い、組み合わせを最適化することで、短期間に驚くほど低コストで品質の高いシステムを開発できます。
付加価値の高いOSSソリューションを提供
当グループでは、SIサービス、ソフトウェアパッケージ、アプライアンスサーバー、サポートを柱として広範囲にOSS関連事業を展開しています。SIサービスでは、基本的なサーバー構築などのインフラ提供にとどまらず、より付加価値の高い次のようなソリューションを提供します。
- Linuxプラットフォーム基盤構築ソリューション:
Linuxを用いてクラスタ構成やロードバランシングなど可用性まで考慮したシステム構築サービスを提供。 - メールシステム構築ソリューション:
Linuxを使って、インフラ部分のセキュリティを確保しつつ、アンチウィルス、アンチスパム、情報漏えい対策まで踏み込んだメールシステム構築サービスを提供。 - APサーバーソリューション:
データベースもOSSのPostgreSQLからOracleまで、システム要件に合わせて最適なソリューションを提供。
NECソフトでは、Linuxソリューションセンターを中核にソリューションの開発、情報共有、情報蓄積、ソースレベル技術支援、内外との技術連携を行っており、一元的な対応が可能です。またセンターの中にサポートセンターを設置すると共に、Linux関連パートナー企業や、専門サポート会社と連携して質の高いサポート提供に努めています。
今後も運用サービスを半製品化して短納期で提供できるようにしたり、OSS何でも相談窓口を計画するなど、OSSがベストプラクティスとなるように努力しています。OSSシステムが商用システムと変わらないレベルになった今、ぜひともOSSを積極的に活用していただき、システム構築に役立てていただければ幸いです。
- 書籍紹介

オープンソースWebアプリケーション開発ツール
『Enhydra XMLC』David.H.Young著 夏目大訳
NECソフト株式会社監修
コンピュータ・エージ社発刊/定価4,400円B to CやB to BのプラットフォームとなったWebアプリケーションシステム。本書ではJSPではできなかったWebアプリケーションのデザインとロジックの完全分離を実現したオープンソースソフトウェアであるXMLCとアプリケーションサーバーEnhydraについて解説したものです。
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