NECソフトからのアプローチ
NECソフトからのアプローチ
生徒の学習効果も上がる、使用済みテニスボールの意外な活用法
これまで捨てるしかなかった使用済みの硬式テニスボールが、学校で机や椅子の脚に取り付けられ、再利用されています。教育現場で様々な効果を発揮するユニークなリユース(再利用)活動に、NECソフトも貢献しています。
NECソフトのテニス部は、「テニスボールリユース活動」の一環として、練習や試合などで使用した硬式テニスボール約1,440個をNPO法人グローバル・スポーツ・アライアンス(GSA)の「スポーツエコネット」を通じて東京都の江東区立大島西中学校へ贈呈しました。2007年3月7日、大島西中学校に運び込まれたテニスボールは明るい日差しが差し込む校長室で池島晴夫 校長に手渡されました。
贈られたテニスボールは防音効果を得るために教室の机と椅子の脚に取り付けられます。机や椅子を動かすたびに起こる「ギー」という不快音がなくなり、教室が驚くほど静かになるといいます。菅野哲郎 副校長は「以前文京区の教育委員会で指導主事をしていた時に、ある小学校がこの方法を採用しているのを見て関心を持ちました。本当に静かで授業の雰囲気が違うのです。この大島西中学校に来てから、本校でも進めたいと思って校長先生に提案しました」と話します。
そもそもこの方法は、難聴の生徒を指導する先生たちが思いつき、全国に広まりました。教室の物音は補聴器を着けた生徒にとって耐え難い騒音です。机や椅子をわずかに動かす音も大きく耳に響いて、先生の声をかき消してしまいますが、テニスボールのおかげで滑りが良くなると気にならなくなるとのこと。一方、悩みの種は「十分な数のボールをどうやって集めるか」でした。硬式テニスをやっている小中学校は少なく、一般から集めるとしても簡単ではありません。やがて相談がGSAに届き、テニスボールを必要とする学校と供給側の企業や団体を全国規模で結び付ける仕組み「スポーツエコネット」が作られます。GSAは、その他にも「エコフラッグ・ムーブメント」など、スポーツ愛好家による豊かな自然環境作りを推進するNPO法人で、2006年までに累計で約220万個のテニスボールを約1,850校に届けています。NECソフトのテニス部は、以前もGSAを通じて全国の小中学校にテニスボールを贈呈するなど、継続的にリユース活動を行っています。
「静かな授業環境を整えれば大きな効果が得られると期待しています」と真剣に話すのは菅野 副校長。授業中に落ち着きのない生徒はADHD(注意欠陥多動性障害)などの軽度発達障害を持つ場合もあるとのこと。そういったケースでは「しつけ」以前に十分なケアをしてあげることが大切です。また、生徒にとって集中できる環境は学習効果の向上に欠かせません。池島 校長は「50分の授業でも、最近の生徒は集中して受けることが苦手です。そこで、朝の授業前の10分ほどを使って生徒に本や新聞記事の切り抜きを黙読させるという方法が全国の学校で行われています。これだけで気分が落ち着き、集中して授業に移れるのです。テニスボールで教室を静かにするの
は、これと似た効果があると思います」と話します。
テニスボールの穴あけと取り付けをどういう手順で行うかについて、大島西中学校では、技術科の先生と生徒会のメンバーが集まって計画を立てることにしています。また、ボールの装着効果やリユースすることの意義を朝礼で全校生徒に説明し、自ら考えてもらい、2~3ヶ月後にはアンケートなどで生徒たちの声を集めることも検討中。こうして地球環境への配慮についても理解を深めてもらい、生徒たちが主体的にかかわる活動とする予定です。
「相談してからわずかの時間でテニスボールが届き、驚いています。同じ江東区の企業としてNECソフトが協力してくれたことに感謝しています」(池島 校長)。硬式テニスボールは日本で年間約3,000万個も消費され、そのほとんどは使用後破棄されてしまうとのこと。外側はまだきれいでも、空気が抜けてしまっては使えません。NECソフトは、こうしたテニスボールを有効に役立ててもらう活動を通じて、少しずつ地球環境や教育の現場に貢献していきたいと考えています。
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